『君の好きは無敵』第1話を見た感想|現役キャラクターデザイナーとして胸に刺さったこと
昨日から始まったドラマ『君の好きは無敵』。
キャラクターデザイナーが主人公ということで、放送前からとても楽しみにしていました。
実際に見てみると、キャラクターデザイナーの仕事だけでなく、クリエイターを取り巻く現実も描かれていて、とても見応えのある第1話でした。
特に印象に残ったのは、低報酬や「好きだからできるよね」「応援しているつもり」などといった、いわゆる“好きの搾取”とも言われるような描写や、大手デザイン会社ならではの仕事の進め方です。
もちろんドラマなので演出はあると思いますが、「クリエイティブの仕事にはこんな一面もあるんだ」と、多くの方に知ってもらえるきっかけになる作品だと感じました。
一番胸に刺さったシーン
今回、一番心に残ったのは、主人公・瀬尾くん(M!LK:佐野勇斗さん)が大手デザイン会社で手掛けたキャラクターが、自分の意図しないところでデザインやコンセプトまで変更され、そのまま世に送り出されてしまった場面です。
しかも、その変更されたキャラクターが人気になってしまうという、とても皮肉な展開。
デザイナーとして考えると、この場面は本当に複雑な気持ちになりました。
キャラクターは、ただ「かわいい見た目」を考えているわけではありません。
「なぜこの形なのか」「なぜこの色なのか」「どんな想いを込めたのか」
そうしたコンセプトまで含めて、一つのキャラクターだと私は思っています。
だからこそ、その根本が変わってしまうことは、デザインだけでなく、キャラクターの存在そのものが変わってしまうような感覚があります。
しかも自分が生み出した子が他人の手によって…。です。
キャラクターを育てるということ
一方で、大手企業ではキャラクターを会社のブランドとして育てていくため、デザイナー個人よりもキャラクターそのものを前面に出す考え方もあります。
それはブランド戦略として理解できる部分でもあります。
でも、フリーランスのデザイナーにとっては、自分が手掛けた作品が実績となり、次の仕事につながる大切な財産でもあります。
だからこそ、このシーンには強く共感しました。
私自身も、キャラクターを制作するときは「かわいい」だけではなく、その地域や企業、学校の想いを形にし、長く愛される存在になることを大切にしています。
コンサルタントの過去から感じたこと
もう一つ印象に残ったのが、松本若菜さん演じるコンサルタントの過去です。
以前は、自分が「正しい」と信じる価値観を相手に押し付けてしまい、本当に大切にすべき相手の想いや目指す姿を見失ってしまった――。
そんな経験があったからこそ、今はクリエイターの「好き」や「想い」に寄り添う姿勢へと変換できている?のではないかと感じました。
このエピソードは、キャラクター制作にも通じるものがあります。
デザイナーが「これが一番いい」と考えを押し付けるだけでは、本当に愛されるキャラクターは生まれません。反対に、依頼主の要望をそのまま形にするだけでも、心に残るキャラクターにはなりにくいものです。
だからこそ大切なのは、お互いの想いを丁寧に共有し、一緒にキャラクターを育てていくこと。
私自身も、キャラクターを制作する際は、まず地域や企業、学校がどんな想いを持ち、どんな未来を描いているのかを伺うことを大切にしています。
その想いをキャラクターという形で表現し、長く愛される存在になってほしい――そんな気持ちで、一つひとつの制作に向き合っています。
松本若菜さんの演技も最高でした!
シリアスなテーマが多い一方で、松本若菜さん演じるコンサルタントのコミカルでテンポの良い掛け合いが絶妙で、最後まで飽きずに楽しめました。
冷静に分析しながらも、クリエイターの想いをしっかり受け止め、情熱的にサポート?してくれる姿がとても魅力的で、「こんな方にコンサルしてもらえたら心強いだろうなぁ」と思いながら見ていました(笑)。
第1話から、キャラクターづくりの楽しさだけでなく、クリエイターならではの葛藤も丁寧に描かれていて、今後の展開がますます楽しみになりました。
次回はどんなストーリーが待っているのか。そして、現役キャラクターデザイナーとしてどんな発見があるのか、今からワクワクしています。
第2話ではどんな展開になるのか、今から楽しみです!

